幸せまでの距離

メイの心を圧迫する暗闇から、もう一人の狂暴な自分が顔を 出す。

『全部、断ち切っちゃいなよ』

『あんたは一生、孤独なままさ』

『家庭環境が変わって関わる人間 が良くなっても、あんたの中身は 汚いままなんだよ。

生きてる資格なんてないって気付 いたら?

ろくでなし!

クズ人間!!』

「や、やめて……!!

違う!!」

どこから聞こえてくるのか分から ない、自分の声。

メイは両手で頭を抱え、その場で うずくまる。

呼吸が激しくなり、暑いわけでも ないのに全身から汗が吹き出した。

心身への不快感が、嵐のように激 しく吹き付けてくる。