「リク君、どうしたの?」
ミズキの問いには答えず、リクは リビングを出ていこうとする。
「………悪いけど、今日はもう帰 ります」
リクはどこかに意識が飛んだよう な目つきで、菜月にそう言いリビ ングを飛び出した。
彼は明らかに動転している。
菜月は夕食の支度をやめ、玄関口 で靴を履いているリクを追いかけ た。
「リク君、何があったの?
良かったら、聞かせてくれな い?」
「……友達の母が倒れて、救急車 で運ばれたらしいんです」
「お友達の……!? それは大変 ね!
急ぐんでしょう?
よかったら病院まで車出すわ よ?」
菜月の計らいで、リクは“友達の 母”が運ばれた病院まで送っても らうことになった。
ミズキをはじめ、マナ達はその間 ミズキの家で留守番をすることに なったので、みんな不安げな顔で 病院に向かう二人を見送ろうとし たのだが、ショウマだけは助手席 に座ろうとするリクをひき止め た。
「リク! 友達って、誰?」
「……アカネちゃん」
ミズキは、横でうつむいているメ イと車の助手席前にいるリクを交 互に見遣った。
「アカネちゃん!? そんなの、 リクが行くことないだろ?
こっちにはメイちゃんがいるの に!」
強い口調で病院行きをとめるショ ウマに、リクは目を伏せ、
「そうかもしれない。
でも、アカネちゃんにとって、お 母さんはたった一人の身内なん だ」
「たった一人身内? そんなわけ ないだろ。
父さんとか兄弟とか、いるだろ。 親戚だって!
わざわざ他人のリクが、こうして 行く必要あるの?」
ミズキの問いには答えず、リクは リビングを出ていこうとする。
「………悪いけど、今日はもう帰 ります」
リクはどこかに意識が飛んだよう な目つきで、菜月にそう言いリビ ングを飛び出した。
彼は明らかに動転している。
菜月は夕食の支度をやめ、玄関口 で靴を履いているリクを追いかけ た。
「リク君、何があったの?
良かったら、聞かせてくれな い?」
「……友達の母が倒れて、救急車 で運ばれたらしいんです」
「お友達の……!? それは大変 ね!
急ぐんでしょう?
よかったら病院まで車出すわ よ?」
菜月の計らいで、リクは“友達の 母”が運ばれた病院まで送っても らうことになった。
ミズキをはじめ、マナ達はその間 ミズキの家で留守番をすることに なったので、みんな不安げな顔で 病院に向かう二人を見送ろうとし たのだが、ショウマだけは助手席 に座ろうとするリクをひき止め た。
「リク! 友達って、誰?」
「……アカネちゃん」
ミズキは、横でうつむいているメ イと車の助手席前にいるリクを交 互に見遣った。
「アカネちゃん!? そんなの、 リクが行くことないだろ?
こっちにはメイちゃんがいるの に!」
強い口調で病院行きをとめるショ ウマに、リクは目を伏せ、
「そうかもしれない。
でも、アカネちゃんにとって、お 母さんはたった一人の身内なん だ」
「たった一人身内? そんなわけ ないだろ。
父さんとか兄弟とか、いるだろ。 親戚だって!
わざわざ他人のリクが、こうして 行く必要あるの?」


