幸せまでの距離

メイが行くと、ミズキとマナ、ナ ナセが「待ってました」と言わん ばかりに、何か期待したようなま なざしでメイを見ていた。

リクやショウマの視線も感じ、メ イはただならない気分になる。

「何ですか?」

メイがマナにそう尋ねると、マナ は恥ずかしそうに目を泳がせた 後、顔の前で両手を合わせた。

「お願い! ケーキ作りに協力し てくれないかな?」

どうやら、シュンの誕生日パー ティーはマナの家で行われること になったらしい。

メイがメグルと話している間に、 色々決定したようだ。

誕生日会当日の料理はみんなで手 作りすることになったのだが、 ケーキ作りができるメンバーは限 られていた。

ミズキ以外、ケーキ作りが得意な 人はここには、いない。

マナはケーキどころか、料理作り からもう苦手である。

結果、製菓専門学校に行っている メイにスポットライトが当てられ た。

「私もできたらいいんだけど、そ ういうの全然ダメで……。

メイちゃんに助けてもらえたら嬉 しいな」

マナは必死で、メイに頭を下げ る。

シュンの誕生日パーティーには、 シュンの大学の仲間だけでなく、 高校時代からの友達も呼ぶ予定な ので、ケーキも2~3個は用意す る必要があるのだとか。

「やっぱりダメかな?」

泣きそうな顔になっているマナを 見て、メイはくすぐったい気分に なった。

「別に、いいですけど」

「本当に!? ありがとう!!

材料、たくさん揃えておくねっ」

マナをはじめ、周囲もホッと胸を なで下ろしているようだ。

メイは快く引き受けた。

自分でも役に立てることがあるの なら、これ以上のことはない。