幸せまでの距離

「シュン君の誕生日会の計画立てる んだよね。

こういうの、久しぶりすぎる~」

テンション高く伸びをするメグルの 片手には、白いビニール袋がぶら下 がっている。

「それ、何?」

ショウマが尋ねると、メグルはメイ とショウマを交互に見て、

「じいちゃんからの差し入れっ。

メイの入学祝いって言ってた」

ガサゴソと広げた袋の中には、冷凍 ハンバーグがたくさん入っている。

「入学祝いにハンバーグって、変 わってるね~」

ショウマが朗らかに言うと、リクは 「一言多い!」と言いたげに彼を見 たが、メイは彼らを押しのけメグル に近づいた。

「じいちゃんが、私にこれを?」

「うん。こんなのでごめんなって 言ってた。

入学おめでとうって言ってたよ。 ちょっと遅いかもだけど」

「いや。礼言っておいて」

メイはビニールを受け取る。

このハンバーグは、メグルの家に居 候していた頃、時折夕食に出されて いた照り焼きハンバーグ。

似たような物を清が手作りしてくれ たこともあったしそれも大変美味 だったが、言わずともこれがメイの 好物だということに、一郎は気付い ていたのだろう。

メイの胸は熱くなる。