幸せまでの距離

ショウマは何事もなかったように、

「メイちゃんも来てたんだ。

家、ここから近いんだっけ?」

と、メイに近づいたが、リクがそれ を止めた。

「メイ……。今の話……聞いて た?」

アカネとの間にやましいことなんて 何もないはずだったのに、こうして メイに知られてしまったのだと思う と、リクは怖くなった。

ただでさえ縮まらないメイへの距離 が、永遠に近付けないほど離れてし まった気がして……。

メイは静かにうつむき、二人とは目 を合わせずにつぶやいた。

「興味ないから」

それから三人は、一言も口をきくこ とのないまま、ミズキの家に向かっ ていた。

メイは自宅に帰りたくなくてコンビ ニに来たのだが、リク達がミズキに 用があって訪ねて来たのだと知り、 仕方なく彼らと共に帰宅することに した。

『興味ないから』

その言葉にはどんな思いが込められ ているのだろう?

考えても分からないし、そう言った メイに対し、ショウマは腹も立てて いた。

しかし、リクはメイのそういった言 動に慣れているのか、

「いつものことだから」

と、ヘラヘラしている。

“そんなんで本当に幸せなの……? リク……”

メイをかばうように車道側を歩くリ クを見て、ショウマはそんな気持ち を抱かずにはいられなかった。