幸せまでの距離


カナデに言いたいことを告げ帰宅し たメイは、自宅玄関を開けるなり弾 かれたように外へ飛び出した。

ミズキと話をしたい気分だったの に、玄関口には数人分の靴がある。

“誰か来てる?”

夕方のこの時間、菜月は買い出しに 行っているからまだ戻らない。

ミズキの大学の友達が数人ほど来て いるのだろう。

メグルの家に泊まった夜に感じ た“あの”孤独感が、再びメイの体 を激しく飲み込もうとする。

直立しているのが難しいほど不安定 になる足元。

まだ電気も付いていない薄暗い玄関 前に、メイはしゃがみこんだ。