幸せまでの距離


さきほどまであったショウマのテンションの高さはどこかへいってしまう。

彼は涙を浮かべて、唇を震わせた。

「ありがとな、リク。

こわいけど、

嫌われるかもしれないけど、

リクには話しておくな。


……リクになら、避けられても後悔しない」

「え、避けるわけないじゃん! 何?」

ただならぬショウマの前フリに、リクは気を引き締めて座り直す。

「メイちゃんを……。女性を好きなリクには理解できないかもしれないけど、俺な、同性愛者なんだ」

「えっ……」

言葉が途切れる。

リクは、自分の脳内に置かれていない単語を出され、息をとめてしまうほど動揺した。

ショウマはそんなリクの態度を予想していたようで、

「おかしいだろ?

自覚したのは小学生の頃だった。

中学生の頃、友達が貸してくれたエロ本見ても何とも思わなくて……。

水泳の授業とかで、みんな女子の水着にばっかり注目して盛り上がってんのに、俺は男子の友達の体ばかり見てたんだ。

ちゃんと発育してないんじゃないかと思って病院で検査したけど生殖器に異常はなくて、男性の役割を果たせるようにできてるんだ」