幸せまでの距離


ショウマは成人しているので遠慮なくビールをあおり、リクはウーロン茶に口をつけた。

話している間に開店時間を過ぎたらしく、個室の薄い壁越しに他の来客の足音が聞こえ、人の気配もざわざわと増してきた。

この個室は厨房から最も離れているのに、調理中に漂う食欲を促す芳しい香りが届き、二人の腹を鳴らした。

夕食を取るには早いかもしれないが、急に空腹感を覚え、頼んだサラダや出来立てのから揚げを勢いよくつまむ。