俺とオレと私とワタシ

オレは山本竜弥。


大牙の親友。



そして、奏の彼氏。


って事にしてる。

実際は違う。


奏は大牙が好きだ。

そして大牙も奏が好きだ。


両想いなのは知ってる。


オレも好きだからショックだったんだ。


だから、奏があんなこと言ったからビックリした。


『ねぇ、竜弥!あのさ、付き合ってくれない?』


『はぁ!?』


『あっ・・・、そーいう意味じゃないの!』


あぁ・・・、そーいう意味か・・・。


言わなくても分かるよ。



『大牙に妬かせたいんだろ?』


『ッッ//////・・・うん』


だからさ、そんな顔すんなよッ!


それから今に至る。


アイツは妬くどころか、応援までしてきた。


奏は・・・・・・?


『・・・応援・・・されちゃったね。自己中だけど、私の事好きじゃなかったのかな・・・?』


ちげぇーよ。アイツもお前の事好きだ。


ただ、俺がお前の事好きだって知ってて、俺に同情してんだよ。



『もう知らない!私の事好きって言ったって付き合ってあげないんだからぁ・・・ッ』



大牙・・・お前はバカだ。



「大牙君!次、移動だよ?行こう。遅れちゃう」


いちゃつきやがって・・・ッ!


アイツは・・・鈴城美夜か。