私は誘いを断らずそいつ....いや、愛斗のバイクに乗った。

「どこいくの?」

何度聞いても答えてくんない。
このまま殺されんの...?
まぁ、今死んだら楽だろうね。

「はい、着いたよ!」

私は辺り一面を見た。
そこは崖だった
崖から落とされるんだ
ドラマのワンシーン見たいでいいね。

「俺ね、一回ここから飛び降りようとしたんだ。」

「えっ?」

「ケドね、やーめたっ!!!」

もしかして、過去の話を話し出す感じ??

「まだ、俺にはやらなきゃいけねー事があるんだし、大事な仲間達をおいてけねーよ。」

「ふーん。」

「千奈の顔にね、助けてって書いてあった。」

ぇっ?何こいついってんの。

「別に...助けてなんて」

「その手とかの傷跡みればわかるよ。女が根性焼きするとは思えない。」

そう、私は母に腕の数ヶ所に根性焼きさせられ腕に施されている。

「守ってやるよ。」

「えっ?」

「こんな可愛い女の子が助けを求めてんなら何があろうと守ってやるよ。」

私は目から大粒の涙が頬をつたった。
久しぶりに泣いたかも

「なっ??もぉ一人ぢゃないぞ、いつでも側に居てやるから。」

そして、頭を軽くポンポンッと叩き笑顔を見せたら私達はその場を去った。


「ここで良いのか?」

「うん。ありがとぉ。」

「おう、気を付けてな。」

家の前まで送ってもらった。
家の鍵を開けてそーっと入った。

「ぁ~ん?千奈?」

「そーだけど、何?」

「酒買ってきて~」

「今から遊びにいくから無理。じゃあね、」

家の滞在時間、5分。
新記録かも。


私は地元を散歩した。
見慣れた風景、
私が育ったこの町。
何もないけど大好き


「あれ~千奈?」

「ぁ、久しぶりです。」

目の前から現れたのは地元では名を轟かせてる先輩達だった。

「どこいくの?」

「フラフラしてるだけですよ。」

「ぢゃあ、オレらと遊ぼうよ!」

「良いですよ。」

私に手を捕まれ、近くの公園につれてかれた。

「ねぇ、千奈、これいらない?」

先輩がバッグから取り出したのは麻薬のような物だった。

「いいです。」

「試しにお願い!!ここにいる奴等、みーんなやってるよ!」

「私はやりません。」

「えー、千奈ちゃん冷たい~」

「俺、この子気に入りました!先輩、もらって良いですか?」

「ダメだよ~千奈は皆の千奈ちゃんだから~」

何か意味の分からない会話をしてる。
そしたら向こうから聞き慣れたバイクの音がした。

そう、あんたの音だ。

「千奈を取り返しにきた。」

「あーん?お前誰だよ、」

「千奈、行くぞ。」

「あ、うん。」