部屋の中はとてもシンプルなモノクロでまとめられてあり、広かった。
部屋が広いのでキングサイズのベッドが馴染んでいた。
そんな部屋に似つかわしくないピンク色のタンスがあった。
和「あ、これ香也のタンスだから。」
「え……用意してくれてたの?」
和「母さん達に香也が来る事言ったらすぐに用意してくれた。
今日から二人の部屋だからな。」
「なんか全てが急だね…」
和「俺にとっては急じゃないぞ。
前からずーっと香也と暮らしたかったし。」
真っすぐな言葉に照れてしまった。
「あ……そういえばどうして毒蛇に入ってたのか理由教えて?」
和「…全部話すよ。」
和葉はそう言うと私の腕を引っ張って外に止めてあった車に乗った。
しばらく無言が続き、10分くらいしてから車が止まった。
………ここ、倉庫?
和「……行くぞ。」
和葉はまた私の腕を掴み、中へ入っていった。
中には大量の不良がいた。
……この光景見覚えがある。
もしかして……
そんなこと考えていると不良たちが騒ぎ出した。
-副総長おかえりなさい!!-
-俺まじ会いたかったっす!!-
和「お前ら久しぶりだな。
あとで頼みてぇことあんだ。
よろしくな!!」
和葉は普通に声を交わしていた。
若干混乱している私を引っ張り、部屋に連れて行かれた。
中には4人いた。
……もしかしなくてもここって暴走族だよね。
和「冬(フユ)、竜(タツ)、澪(ミオ)、魁(カイ)……
………ただいま。」
冬「和、おかえり。
やっと帰って来たんだな。」
和「あぁ。」
和葉はそのあとざっと紹介してくれた。
全員名前一文字だけで呼び合っているらしい。
…まぁ一文字の人もいるみたいだけどね。
冬が総長で他が幹部、そして和葉は副総長らしい。
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