知らない闇と、骸



それでもうっすらと埃は被っている。

その中で一箇所だけ、綺麗な場所があった。
「お前が座ったのか?」
「どうして?」
「綺麗になってるところの形がお前のケツと一緒・・・ウブシッ!!」

「レディーに向かって、ケツなんて下品な言葉使うから、天罰よ。」
分厚い、何かを投げつけた。



「大体、どうして私のお尻の大きさを知っているのよ?」
如何わしい視線を送ると、ちげぇよ、と返された。
相変わらず、口が悪い。
「この間姫様抱っこしてやったろ?そのときにちょっと、な。」

得意げになるジロの鼻をへし折ってあげたい。
それから同時に急所を蹴り上げて差し上げようか、などと考える。


ジロはただの変態だということを、ここ二年ほどでいやというほど知った。
大人の体になるたび、私の浴室に顔を出すコヤツ。
ジェントルマンを少しは見習いなさいよ。