知らない闇と、骸




葬式を終え、お父様の遺骨は無事、海の見える丘の上に建てられた。


「アレン、あの家はすでに土地から何から買ってあったものだ。君のものになる。アイツが残してくれた遺産もある。だけど、君がよければ、家に来ないか?」
おじさんの言葉は素直にうれしかった。


だけど。
「大丈夫です。私、もう、泣かないから。あの家が、いいから。おじさんたちに迷惑かけたくないし・・・。」
私はにっこりと笑って見せた。
大丈夫。
私はこの家で生きていたい。

お父様と、お母様と幸せに三人で過ごした、この家で。