そして、それから一週間後。
海斗に彼女ができた。
あの女好きが?
嘘だろ?
「彼女の名前は?」
「中村杏梨だよー。」
海斗はへらへらっと笑って言った。
中村杏梨…確か、優奈と仲が良かったはず。
あれから、ずっと見てたら、同じクラスのようで、杏梨と優奈はずっと一緒だった。
「でね、今日デートするんだー!優奈も入れてね、三人でデート」
海斗はにやにやしてて気持ち悪かった。
ってより、それデートじゃないだろ。
俺は、ひらめいた。
ずっと、ずっと、優奈と喋りたかった。
でも、あいつは俺を避けてる感じだった。
「おい、それ。俺も行っていいか。」
「え?今日は彼女は?」
俺には彼女がいる。
まぁ、彼女っても向こうが告白してきた。
彼女ってもセフレに近いけどな。
「あんなやつ、彼女じゃねーし。」
「ほっといてもいいの?」
海斗も女遊びしまくってたくせに。
特別つくらなかったくせに。
「わかってるだろ。」
あははって海斗は笑った。
「いいよ。行こう。」
海斗は笑ってた。
どこまでも変なやつ。

