FlowerRose




その後もあたし達は水族館を思う存分楽しんだ



「うぁ〜…楽しかった…」

「帰りたくない…」



水族館から出ると、あたしと修人は空を見上げた



空は綺麗な夕焼けだった



そういえば…


あの時もこんな空だった…



カイに彼女が居るって事が分かった日…


懐かしいな…



「…アイツも、もうすぐ卒業だな…」


突然修人が口を開いた


「あ…うん…そうだね…」

「淋しい?」

「え?」


何…?

どうしてそんな事聞くの…?



今のあたしにそんな事言われても…



「…淋しくないよ」



まただ…

修人に嘘をつくのはこれで三度め


「そっか…」



あたしと修人は徐々に暗くなる空を見つめながら、家までゆっくりと歩いた