FlowerRose




ガチャ

「英子ー、薬…」


カイは英子を見て目を丸くする


カイの視線の先には、スヤスヤと寝息をたてる、英子の姿があった



「おいおい、普通すぐ寝るか?」


カイは英子に近づき、肩を揺すった



「英ちゃん、英子、ほら、起きてっ!」


だが、どんなに揺すっても英子は起きない



「…ったく、しょうがねえなぁ…」


カイは薬を自分の口に入れると、側にあった、水が入ったコップを手に取った

そして、水を口に含む



「……………んっ…」


スヤスヤと寝息をたてる少女に、カイは口付けた



ゴクン



英子がちゃんと飲めたのを確認すると、おでこをピシッと弾いて呟いた


「明日、オレが風邪ひいたらお前のせいだからな…」



優しく髪を撫で、カイは部屋を出て行った


「さて、皿洗い、皿洗い!」