FlowerRose




しばらくすると、カイが手にシチューを入れた容器を持って部屋に入って来た


(…そう言えば器…どっから見つけて来たんだろう…?)


あたしがそんな事を考えていると、カイが手に持っていたシチューをミニテーブルの上に置いた



そして一言


「はい、あーん」



「…!!??ちょっ…あたし自分で食べられるからっ!!」

「ダーメッ!ほら、あーん」

「い、いいって…」

「…英ちゃん…犯すよ?」


こんな時のあたしに冗談は通じない



「はいっ!食べますっ!」

「じゃ、はい、あーん」


パクッ


「………美味しい!!」

「だろ!?オレの作る料理はなんでも絶品なんだよ!!」

「あははっ!そうだね!」



あたしとカイは他愛もない話をして、シチューを食べ終えた







ジャー―…

蛇口をひねり、皿を洗い始めるカイ



数枚ほど洗った所で、ふと顔を上げる


「やべっ 薬!」

カイは持って来た袋の中から薬を取り出し、英子がいる2階へと階段を駆け登った