FlowerRose




「行く行く行くぅっ!!!」



オレはクルッと向きを変えると、英子に勢いよく抱き着いた



「きゃあっ!もう、カイったら♪」



英子はオレの肩に手を回して擦り寄ってきた



こんなに積極的な英子は初めてだ



「なぁなぁ!!ピーしてピーして、おまけにピーしていいってマジか!?」

「うん!…でもここじゃ嫌…カイのお部屋がいいな…」



上目使いでオレの胸に頬を擦り付けた





可愛いッ!!





「OK牧場!!」



オレは英子をお姫様抱っこすると、チュッと唇にキスを落とした



「もぉ!!カイ大好き!!」

「マジで〜?オレも大好き〜♪」



優しい雰囲気に包まれて、オレと英子は橋とは反対の方向へと向かった







―――――――――――



「英子…?」



目が覚めると、そこには頬に涙の跡を残した英子の顔があった



――あとは、もうされるがままだった――



ピーしてピーして、おまけにピーしてもいいってのが夢だったのは凄く残念だった…



―まさかあれが三途の川だとは思いもしなかったけど