それから帰ってくる様子はなく 時刻は夜中2時。 わたしの不安は募るばかり。 バンッ 扉が開いたかと思えば 息を切らした海里が立っていた。 「かっいり…」 ホッとしてまた涙が… 「姫にプレゼント」 そう言って渡されたのは 小さな箱。 「何これ?」 「開けてみて」 わたしは丁寧にゆっくり開くと シルバーリングがあった。 これをわざわざ? 「俺たちの想いが通じ合った記念」 「馬鹿…ありがとう!」 わたしは海里に抱きつくと 海里も抱き締め返した。 『愛してる』 その言葉と共に。