「っ、うっ」
どんなに声をガマンしても、出てきてしまう。
「ニャーーン」
またねこが鳴く。
俺は泣いてる。
ずっとこっちを見てる、視線を感じる。
いーや。
どうせねこは気づかないうちに急にどっか消えるんだ。
「ミーーン」
「ジリリリ」
セミも鳴きだす。
俺はまだ泣いてる。
うるさくて、やっぱり夏だなって思い知らされる。
いーや。
精一杯鳴いていろ。
どーせセミはすぐ死んじまう。
……竜也みてぇに。
竜也はまだ、中1だったんだぞ?
すごくがんばって、生きてたんだぞ?
でも、すぐ死んじまって、急に消えちまった……。
どんなに声をガマンしても、出てきてしまう。
「ニャーーン」
またねこが鳴く。
俺は泣いてる。
ずっとこっちを見てる、視線を感じる。
いーや。
どうせねこは気づかないうちに急にどっか消えるんだ。
「ミーーン」
「ジリリリ」
セミも鳴きだす。
俺はまだ泣いてる。
うるさくて、やっぱり夏だなって思い知らされる。
いーや。
精一杯鳴いていろ。
どーせセミはすぐ死んじまう。
……竜也みてぇに。
竜也はまだ、中1だったんだぞ?
すごくがんばって、生きてたんだぞ?
でも、すぐ死んじまって、急に消えちまった……。



