そう、今は補習中。


期末テスト(5教科+実技教科)で全て赤点という素晴らしくヤバイ俺は、即補習決定。

しかも今回はみんな良い点らしくて、教室には俺一人。



最前列の窓際で、1点という見事な結果の国語を、一日みっちりと勉強。


ひたすら勉強。



「確かにそうだけど……。でも今やっとかないとっ。受験生としてヤバイぞ、これ」


たぶん他校の先生にこんな事言われたら間違いなくキレてるけど……。

ここの先生はおもしれーし、よく気持ちわかってくれるし。


もう友達みたいな感じ(特にヤマは)だし、入学したころに比べればかなり平気だ。


「別にここの高等部行くからいーし」


「でも、いくらなんでも……」


ヤマは首を傾げてちょっとどもりだす。


「エスカレーターだろ?」


「そうだけど……。もし入ったとしても確実に留年するな、コレ」