カンカンカン...



階段を下りる音がして目が覚めた。

もう夜だった。

下りてきた男の顔を見て、眠気が覚めてしまった。



「よお、久しぶり〜♪ 元気にしてたか?」


こんなところに閉じ込めておいて、元気なわけない。

タケルのゆるゆるした喋りに、あたしはイライラしてくる。


「おいおい、そんな睨むなよ〜。可愛い顔が台なしだよ?」


いつの間にか睨んでたことに気づかなかった。

あたしは構わず、そのまま睨み続けた。



「あんたを見ると、自然にこんな目になるの。それにあんたなんかに可愛いって思われるくらいなら、台なしになった方がいいわ!」


怒らせると思っていても、そうするしかなかった。

黙っているなんて、頭がどうかしちゃいそう。