「矢部の父親に直接聞いたの。甘やかして育てたせいか、成績も悪くて遊び放題だったみたい。父親も困っているらしいわ」


「……なんで3人が知り合ったんだ? 共通点とか全然ねぇじゃん」


かなめが呟くと、川岸の代わりに草太が答えた。



「3人共、高校が同じなんだ。矢部と浅野は中学も同じだし」


「じゃあ高校に行けばなんかっ」


「……何も手掛かりになる情報が無かったの。浅野は最近不登校気味らしいし」


「はぁ!?」


3人の名前は分かったが、肝心の梨衣子の居場所が何一つ分かってない。



「はぁ……」


「くそっ!!」


草太はため息をつき、かなめは机を叩いた。


振り出しに戻ったも同然だった。