「おい、りくにぃ。
なんであたしを連れてきたの?」


「紅蓮のため。
お前いつまで甘えてんだ!?
いい加減にしろ、つーことで連れてきた」



甘えてなんかないもん。
あたしは紅蓮と距離をおいているだけであって…。



逃げてるけど逃げてるつもり無くて。
自分でもどうしたらいいかわからなくて。


「な〜んてな?
でも、紅蓮の奴等の気持ちも考えてやれよ。
あいつらだって大切な仲間が急にこなくなったら悲しいし寂しいだろ」


「うん」


それからあたしたちは、見慣れたけど少し懐かしい階段をのぼって幹部部屋についた。



ドアを開けると、なにかに抱きつかれた。
しかも2匹ほど。