side 柊



誰もいなくなった教室で一人ボーッと空を見ながら、今日も波乃と話せなかったな、なんて考えてる俺。


あいつが話しかけてきたのは突然だった。


「あのさ、少し話しいいかな?」


波乃と仲がいい…
松野明日香、だったか?

こいつが俺に話しってことは波乃関係だろう。


俺は何もゆわず、ただうなずいた。