…誤魔化すことはもう無理だって分かった。


穂波も言った。
「そこまで泣くほど七奈美は拓磨くんが好きなのね?嫉妬しすぎ。」



さっきまでなら、嫉妬なんてしてない!って言った。

けど…言えない。





だって、嫉妬だもん…。

あのとき、歌穂のこと憎い訳じゃなかったのに、その手を離してって思った。





拓磨くんから、離れてって…

連れてかないで…って…。





歌穂が拓磨くんといるってことに、すごく悲しくなって…泣いてた。


拓磨くんを…独り占めしたくなってた。







昨日まで、そんなこと思いもしなかった。


むしろ、私なんかが拓磨くんの横にいていいのか、考えたりしてた。









けど…けど…独り占めしたい。
私だけを…見てほしい。






私…拓磨くんが好きなんだ。