~拓磨side~

「拓磨~♪」


俺が女子に囲まれて困ってたら、歌穂がやって来た。

助かった。やっと解放される。



「あ、歌穂。」



歌穂がニコニコ笑いながら近づいてきた。


まわりにいた女子は後ずさりした。まあ、歌穂はかなりの美人だし、自分達じゃかなわないとでも思ったんだろ。



「拓磨~、裏庭で一緒に食べよ?」


俺的にもその方が気楽だし…


「ああ。」


歌穂が腕を組んできた。いつものことだ。


2人で教室をでたとたん、俺は誰かに腕を掴まれた。





「あら、七奈美。どうしたんだ?」


七奈美?なんでいるんだ?


「七奈美?」


どうしたんだ?


すると七奈美は慌てて俺の腕を離す。







「ご、ごめんなさい…。」

謝んなくてもいいのに。


「用がないなら、行くわね?」






歌穂がニコッと笑う。

俺はどうしようもなく、七奈美を見つめながら、歌穂と裏庭に向かった…。




…七奈美、どうしたんだ?