~拓磨side~

ーはっ!


あんな話を聞いてあっけにとられていた俺が気がつくと、目の前には子猫の七奈美がいた。


「…くぅっ……おねぇ…ちゃん…グスッ」



泣いてる…。

こいつも、さっきの話全部聞いてたんだな。

そして、ひとつわかったこと。





虎の七奈美はもういない。

なぜかって?
それは…


目の前の子猫の七奈美はもう眼鏡をつけていなかったから。