「いったぁ…」

はあ、とため息をつく。
そして、ゆっくりと落ちた眼鏡を拾う。



「殴るんじゃないわよ。」

いきなり急変したあたしに驚いたようすの歌穂。

「な…あんた、叩かれておかしくなった?」





そのときだった。

パシッーー


「拓磨!なにすんの!」

拓磨くんが歌穂の頬を叩いた。


「お前の方がおかしくなったのか?俺の彼女殴ってんじゃねーよ!」