あの子が学校に、段々と来はじめた頃、もう私達は、六年生になっていた。

そして、私達のクラスに、二人の転校生がやって来た。

一人は小柄で元気な子、もう一人は背が高くて、ニコニコしている優しそうな子だった。

二人の転校生は、クラスのいじめを無いに等しくしてくれた。

私は、二人の転校生と同じグループに入っていた。 
すると、小柄な彼女が、こう言った。

「ねぇねぇ、あの大人しそうな子が一人だよ?なんか、かわいそくない?一緒に居ようよ!」

そう言って、彼女はあの子を私達のグループに入れた。

最初こそ、私達もあの子も戸惑ったが、段々、お互いに慣れていた。

そして、クラスの雰囲気も良くなりつつある頃だった。

悲しい知らせが届いた。

それは…

クラスメイトが死んだ。

という知らせだった。

その子は、五年生から病気で入院していた。

だが、臓器移植が成功して、これからという時に、

その子は、体が持たずに死んでしまった。

私は泣いた。

泣いて泣いて、目が腫れすぎて開かなくなるほどだった。

その日の夜にお通夜が行われて、クラスのほとんどが葬儀やさんに集まった。

そして、次の日は、午後の授業を、私達のクラスは抜けてお葬式に出た。

行きはバスだった。