「……」 言い返せない。 愛はなんでもお見通し、という顔をする。 「まったくあいつはヘタレだなぁ…」 愛は軽く悪態をつく。 ひどい時はこの何倍も。 「仕方がないよ、あたしが悪いんだから…」 そう返すと愛はものすごく渋い顔をした。 そして、教室のドアを指差した。 色の違うスリッパ…。 つまり上級生ってこと。