無口な彼氏の恋心



可愛い…。



そんなことを思いながら雅人の顔をのぞきこむ。

「…やめろ」

さらにそっぽを向かれる。


顔が赤いから可愛い。


「雅人…、」


雅人が何をしようとしたかはわかってる。

高校生なんだし、そんなに純情なわけでもない。



「好きにしていいよ?」



そう言うと雅人はあたしを見た。

迷うように視線が揺らぐ。

「でも…」