それに合わせてあたしも立ち上がる。 別になにもしない。 恋人らしいことは特にしない。 「じゃ、ありがとうな」 軽く言い、家から出ていこうとする雅人。 その背中に思わず聞いてしまった。 「あたし、雅人の彼女なんだよね…?」 勝手に口から滑り出した言葉。 言うつもりなんかなかったから内心、動揺する。