「あたしといたら、優翔たちを
不幸にしてしまうって。だから
あたしは優翔から離れた。」


あたしが俯いていた顔をあげると
優翔はひどく傷ついたような顔で
あたしを見つめていた。


「不幸になんて、なるわけねぇだろ。
だから‥離れるなんて言うなよ。」

そう言うと優翔はあたしを
優しく抱き寄せた。


「優翔‥もう離れないよ?
優翔なら‥こんなあたしでも
受け入れてくれた優翔なら絶対
全部受け止めてくれるって、
そう思ったから来たの。」


すると優翔は抱きしめる力を
強めて

「当たり前だろ。」

と弱々しくもはっきり言った。


「ありがとう。」


そう言ってあたしも優翔の背中へと
手を回した。