優翔!!
あたしは走りながら優翔へと
電話をかけた。


プルルル‥プルルルー‥

『もしもし?』

電話の向こうから優翔の
低くて優しい声が聞こえる。

「優‥翔、」

優翔の声を聞いたと同時に
あたしの目からはたくさんの
涙が溢れ出した。

『美結?今どこ??』


「学校の近くのコンビニ。」

『今から行くから、そこ動くなよ!?』

ツーっツーっツーっ

それだけ言うと電話は切られた。


それから5分もたたず
自転車ががしゃんっと倒れる音がして
振り向くと息を切らした優翔が
あたしの方へと走ってきていた。


「美結!!」