「あたし…いじめられてたの。
今まで親友だと思ってた子に
裏切られて。」
愛華ちゃんは辛そうに
微笑む。
「きっとあたしが何か
しちゃったんだと思う。
未希は優しいから…
あ、未希っていうのはあたしの
親友だった子です。」
「愛華ちゃんは何か
心当たりがあったの?」
「あたし、未希が好きだった人から
告白されたんです。でも、あたしは
全然そんな気なくて…その場で
断ったんです。」
愛華ちゃんは少し黙ったあと
言葉を続けた。
「けど…その場を見てた
同じクラスの子がいて、それを
未希に伝えたんです。
そこから、愛華は友達の好きな人
を取る最低女とかいろいろ噂を
流されていじめが始まったんです。」
あぁ。あたしはこの子に比べたら
なんてちっぽけな事で悩んでんだろう。
あたしは甘ったれでしかないじゃんか。

