あの日からあたしは逃げた。

学校にも行かないで、
ずっと家にこもっている。

そんなあたしを母親は
何も言わずに"邪魔だ"という
視線をひたすら向けてくる。

携帯は毎日なる。
もちろん優翔から。

家にいれば誰とも関わらなくて
すむから。

誰にも同情されないで
済むのだから。

毎日なる携帯。
毎日なるインターホン。

どれも優翔からのものだって
わかってる。

でも、今のあたしには
出れないよ。

ごめんね、優翔。
あたしは弱い。
あたしは弱い。
あたしは弱い。