そして、放課後になった。

「美結ー。帰ろうぜー!」

優翔はいつもの調子で
歩いてきた。

「なんで、あんたなんかと
帰んなきゃなんないのよ。」

「いいだろー。どうせ
暇なんだろうし。」

と笑ってみせた。

まあ、たしかに暇だけどさ。

「暇じゃないから!」

「またまた~、美結ちゃん
素直じゃないんだからー。」

と言って、あたしの肩を
つんつんとつついてくる。

「よし!行くぞー!」

と言って、あたしの
腕をつかんで歩きだす。

「ちょっと、」

あたしの抵抗も虚しく
すでに校門まで引っ張られて
きている。