「俺を信じて。」
と言った優翔との出会いから
一週間が過ぎた。
あれから一度も優翔と
会っていない。
学校へ行っても
あたしが屋上に行くことは
なかったし、優翔も
一度も教室に来なかった。
なにが「俺を信じて。」だよ。
結局あいつも口だけじゃん。
そんなことを思いながら
あたしは学校へと向かう。
そして、いつもと何ら
変わりのない教室へと
足を踏み入れる。
そこにはケバい女子に
囲まれた優翔の姿が。
あいつ、モテるんだ。
まあ、たしかにモテる要素は
兼ね備えてる。
整った顔立ちに赤茶の髪の短髪。
人懐っこそうな笑顔。
よく見たら、カッコいいんだな。
なんて。

