ムカムカする心はおさえきれず、いつの間にか香奈は声に出して言っていた 「ありえない、ありえない、ありえない!初対面であんなにはっきり言う?ほんっとに意味わかんない!」 イライラを口にだしながら歩いていると、海沿いの道を抜け、田んぼのひろがる場所にでた 毎年見ているこの風景 今日は少し違って見えるのはなぜだろう 「なんか・・・へんなかんじ」 そう言ったとき 「おーい!香奈姉ちゃん!」 いとこの悠太がいかにも田んぼで育ちましたというかっこうで、あぜ道を走ってこちらにくるのが見えた