「あらなんで!?私はお兄さんとお友達になりたくて話しかけたのよ?それに狼さんは噂とは全然違うじゃない!」

「えっ,,,友達??」

「そうよ!私狼さんと友達になりたい!友達になろう?」

「僕なんかと友達に,,,なってくれるの,,,?」

「だから!友達になりたいっていっているじゃない!」

そう言ってローズはニカッと口角を上げて笑ってみせた。

「今日から友達ね!よろしく狼さん♪」

「,,,うんっ,,,!!」

泣きそうなのを必死にこらえて、ローズにつられ、僕は生まれてはじめて心から笑顔が溢れた。
春、風が涼しくぽかぽかとしていて花が鮮やかでキラキラしている。そんな光景とは真逆な僕は今、やっと春を知ることができたんだ。
ローズは僕の光になった。
まだ眩しすぎて直視はできないけど、僕を救ってくれた少女。
今日からローズとの日々が始まる