私は職を求めていた。

そこがどんな場所かも具体的に検討も付かずに、

何も考えずに自然とその雑誌を手に取って、

渋谷の繁華街へ私は行った。

未来の私がいたら、

過去の私を諌めたかもしれないだろうに。

「それさぁ~。手だけでOKな子って雑誌にバンバン出られて、

顔、

背、

スタイル、

みんなそろっている子だけなんだよねぇ。

うちはわかれてるいるのよ。出られる?

雑誌。

嫌でしょ?

美人だったら手で我慢できるかもしれないけど、

普通の子が手だけだったらあんた男だったら納得できる?」