綺麗な金髪外国人並の身長

赤原 凱   と

「今年のは、プリンセスなんだろ?」

「あぁ。僕たちは指図ナイトってところだね。」

いつの間にかいなくなっていた侑志くん

「みんな入学式はお疲れ様。
    次は理事長室だ。行こうか?」

この学校の決まりで
Sクラスの生徒は入学式後必ず
理事長室に行って挨拶をしてこなければならない。

「プリンセスはその後、
 理事長と話をしないとね。」

侑志くんはいろいろなことを
教えてくれた。

「…?
 ねぇ、そういえば今日
先に着いてる人っています?」

緑雲くんが手を挙げる。
「僕が一番最初だよ?」

「銀髪の執事っていました?」

緑雲くんは
首を振っている。

「あれ?どこ行ったんだろ?」

「もしかして先に行ってんじゃねェ
 のか?」

赤原くんと今はじめて
ちゃんと会話してる気がする。

「そうなのかなぁ?」

全員でのんびり
歩きながら理事長室に向かう。

「クヴェンー」

タッタッタッタッと
軽快に走る音が聞こえてくる

「お呼びでしょうか?」

走ってくる音の
正体は愛華の執事だった

「どこ行ってたの?」

「すみません。
 理事長とのお話が少々長引きまして…」

愛華の執事は
Sクラスの生徒に深々と
お辞儀をした。

「申し遅れました。
 私、愛華お嬢様の執事。
 クヴェン・ラ・イッシュリテと
 申します。以後お見知りおきを。」