「あ、さっきの・・・」
「あぁ、僕? 
  挨拶してたからね。見ててくれたの?」
彼はうれしいなぁなんていって
 微笑んだ。

「ごめんね。 
 それ返してくれるかな?」

私はできる限り丁寧に返した。
「ありがとう。
  凱、そんなに荒々しいと彼女が怖がるだろう?」

凱と呼ばれたその人は、
 金髪・長身・目が黄色という奇抜さ。
(見た目だけでも怖い…)

「レイヤ先生は、どこですか?
  彼女に間違いを教えたのですか?」
後ろから
 キレイな先生が歩いてくる。

「邪魔よ。」
もう一人の先生を押しのけてくる。
「おい!」

「さぁ、愛華ちゃん。
 ここで話すと、男くささが移るわ。
 テラスでのんびり話しましょう。
 侑志君ついていらっしゃい。」
侑志と呼ばれた彼は頭を下げて
わかりましたと呟く。








テラスについて、
紅茶を飲みながら先生の話を聞く。
「実はね。あのクラス表に間違いがあったのよ。
 それがあなたよ。」

「愛華さんには僕たちのいる
 Sクラスにきてもらうよ。」
Sクラス
いろいろなものに長けた生徒のみが入れるとされるクラス。

「Sクラス!?」
「えぇ、事前申告はされているはずよ。」

愛華はまえに父親が話していたこと
を思い出す。
(そんなこと言ってた気がする…)
「ちなみに所属はSクラスの
 音楽科で生徒会所属ね。」

「僕が無理いったんだ。
 生徒会、引き受けてくれるかな?」

どうしよう…?
生徒会かぁ… 大変そうだしなぁ…。