「何で…?何で…爽樹の事分かってるのに見ない振りをするの?」

知らない間に口が勝手に動いた。

「は!?ご、ごめんなさい!」

「そう想われるのも御無理はありません。確かにそう想われますよね…」

詩菜は私の為に持ってきてくれた晩御飯をお盆にのせたまま私に差し出してくれた後

綺麗な正座をしながらゆっくり目を閉じ
相槌をうってくれた。