気づけばもう夜だった。

「もうこんな時間なのか。夕陽も食事をせねばな。戻ろう。」

「…。」

爽樹が話しかけてる事にも気づかず俯いていた。

「夕陽。聞いておるのか?」

「…ひゃっ!?」

爽樹の顔が私の顔を覗いてきた。

「えっ。あ、はい。」

「なんだ?まだ、考えているのか?夕陽は気にしなくて良いんだ。悪かった。私があんな事
言ったから気にしているのだろう?
私は生きている。今を生きている。
ちゃんと夕陽の隣に居るではないか。
悪かったな。心配させて…。」

何にも言い返す事が出来なかった。

私が気にしているのを気にかけてくれてるのだろう…。

無理に笑って辛くないの?

私はあなたの力になることさえ出来ないの?