彼女はハラハラ時計

「リングのネーム彫希望をよく見ろ!オマエの名前だろうが!」

「うん…。私の名前」

「嘘をついたのはプロポーズを謝罪みたいな形にしたくなかったからだ。結婚してくれ藍ちゃん!」

「ありがとう…。でもダメ」

「えっ!えーっ!なんで?」

これでもダメなのか!どうする、どうする。あの給料3ヶ月分を無駄にするのか!

「だって、こんな場所でプロポーズされてもさ、記憶には残るかもしれないけど、しっくりこない。だからね…来月の誕生日まで知らなかったことにしたいの」

「了解だ。それじゃ、この場所から二人一緒に生きて帰ろうぜ」

「うん!私の知らない御褒美もあるみたいだしね」

「ハハハ!」

どうやら藍田のハラハラ時計は無事に解体終了できたみたいだ。

後はキャリーボムボムの爆弾を解体するのみ!荒々しく切断されたリード線を確認してみると、そこに隠されたヒントを視認できた!

「藍ちゃん、ここを見てみろ!俺達は白の単色だけだと思っていたが、その束の中に赤と青のリード線が2本あるぞ」

「本当だ!」