『…でね。玲奈？聞いてる？』

「ん…あ。ごめん何だっけ？」

『もー、だからぁ荒井くんとあれからどうなったのかって』

「何もないよーう…」


…そう

付き合おうとは言われたものの
それから一緒に帰ることも
デートすることも
なあんにもないのだ。


「本当に付き合ってんのかな…」
『大丈夫でしょ～』


正直、不安だ。

この通り私は消極的だし
進展なんてあるはずないよお…


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『優雅あ』

「あー!?」


『お前ホントに付き合ってんのかよ!?あの松井って奴と』

「だからあ、あれは罰ゲームで…」

『とかいって好きなんぢゃねーのかあ!?』

「んなわけねぇだろ」


このときはそう思ってた。

最初は遊びだった

俺にとって
玲奈があんなに大きな存在に
なるなんて思いもしなかった。