2両めの安藤くん。


「1人で勉強するのってさみしくない?
帰りだってこんなに暗いしさ。
望月、思いつめた顔してる。」


心を見透かされたようでびっくりした。


「受験ノイローゼはまだ早いから(笑)
楽しく勉強しよーぜ。」


そう言うと、
安藤くんはふざけたように笑って
右肩を私の左肩にトンッと当ててきた。



「......そうだね。」


私もつられて笑ったら、
重かった肩が軽くなっていたことに気づいた。


たしかに受験は自分との戦いだけど、
1人で戦わなくっていいんだ。

一緒に戦ったっていいんだ。