思わずドアを閉めようとしたあたしに、兄
ちゃんが気づく。
『おぉ〜、光希ー。帰っとったんか』
「・・・悪い?」
彼女であろう女をあたしに見られても焦る
様子のない兄ちゃんに、可愛くない返事を
返した。
「てか、誰よ・・・」
髪をグルグルに巻いて、やたら濃いメイク
の女。
いつまで兄ちゃんの腕に絡まってるつもり
よ・・・
『え!?この子奈桜くんの妹!?やばぁ〜い、
超かわい〜!!』
うわ・・・来んなよ・・・
突然、女があたしに近づいて来た。
『はじめましてぇ〜、あたし奈桜くんの彼
女の李子(りこ)です〜』
やっぱ彼女か。
気分が悪くなるような甘ったるい香水の匂
いに思わず顔をしかめる。
「どうも・・・」
『キャー!!かわいぃ〜!!!』
李子とかゆう女は、あたしを見て大はしゃ
ぎ。
こうゆうタイプの人は昔からどうもニガテ
。
あー、香水がくさい。
兄ちゃんめ・・・
なんで家にまで連れてくるかね・・・
